部位 · 頭皮
植毛 — 髪を増やす手術ではなく、あるものを移す手術です
後頭部の毛包を抜けたところへ移して植えます。髪の総数は増えません。 そして移していないもとの髪の脱毛は、手術後も進み続けます。
最終確認 2026年9月20日
ひと目でわかる
- 手術時間
- 240–420分
- 麻酔
- 局所麻酔
- 日常復帰
- 7–14日
- 最終的な形まで
- 9–12か月
- 傷あと
- 目立たない場所
- 元に戻せるか
- 戻せない
- 相対的な費用
- 最も高い
費用は金額ではなく、このサイトの美容外科手術のあいだでの区分です。施術ページの費用区分とは別の物差しなので、互いに比べられません。
何をする手術か
男性型脱毛で髪が抜ける場所は決まっています。生え際と頭頂部が先に抜け、後頭部と側頭部はおおむね残ります。
その違いがこの手術の根拠です。後頭部の毛包は脱毛を起こすホルモンに反応しにくく、移し植えたあともその性質を保つと考えられています。 これを「ドナー優性」と呼びます。
ですから手術は、後頭部から毛包を採って、抜けたところへ一つずつ植える作業です。採り方が二つあります。FUT は頭皮を帯状に切り取って毛包を分け、後頭部に線状の傷あとを残します。FUE は毛包を一つずつパンチで抜き、点状の傷あとをいくつも残します。
ここで最も重要な事実を書きます。 この手術は髪をつくりません。 あるものを移すだけで、採った場所は薄くなります。総数は変わりません。
知っておくこと
手術で脱毛は止まりません。 移していないもとの髪は抜け続けます。植えた髪だけが残って間が薄くなると不自然になるため、薬(フィナステリド・ミノキシジルなど)を併用することが通常は前提です。それらは診療で決めることで、このサイトでは扱いません。
植えた髪は一度抜けます。 2〜4週間で移植毛の大半が抜け、3〜4か月後からまた生えてきます。その空白を知らないと、手術が失敗したと思ってしまいます。
もとからあった髪も一時的に抜けることがあります(ショックロス)。 たいてい戻ります。
傷あとが残ります。 FUTは後頭部に線が一本、FUEは点がいくつも。髪をごく短く刈れば見えます。
手術時間が非常に長いものです。 毛包を一つずつ扱うため4〜7時間が普通で、そのあいだ局所麻酔で起きています。
植えた場所が化膿したり熱が出たりしたら伝えてください。
結果を左右するもの
移せる量には限りがあります。 後頭部から採れる毛包の数は、一生分の予算です。一度に使い切ると、後から脱毛が進んだときに使うものがありません。若いほどこの計算が重要になります。
脱毛が進行中なら、まず薬を試すほうがよいです。 どこまで抜けるかわからない状態で生え際を描くと、数年後に移植毛だけが島のように残ることがあります。
生え際を低くしすぎないでください。 低く引いた線は年齢とともに不自然になり、戻すには移植毛を抜く必要があります。
禁煙が重要です。 植えた毛包が定着するかは、新しい血管が入ってくるかにかかっています。
術後数日は植えた場所に触れたり押したりしないでください。
決める前に
元に戻せません。 採った毛包はもとの場所に戻らず、植えた場所で角度や位置が間違って生えれば、抜き取る手術が必要になります。
結果が出るまで1年近くかかります。 このサイトの手術のなかで最も遅いものです。
総量が変わらないことを計算に入れてください。 後頭部が薄くなるのを受け入れて前を埋める取引です。後頭部の密度がもともと低ければ、その取引が成り立たないことがあります。
脱毛の原因が男性型ではないかもしれません。 円形脱毛症や瘢痕性脱毛、甲状腺疾患や鉄不足が原因なら、この手術は答えではなく、行ってはならない場合もあります。診断が先です。
受けるかどうかは診療で医師と決めることで、一か所の説明だけで決めないほうがよいでしょう。
受けるかどうかは診療のうえで医師と相談して決めることです。